※刑事事件に強い弁護士の探し方について書きました。この文書に関する責任はわたくし個人にあります(弁護士彦坂幸伸)
そうではありません。
GoogleやYahoo!検索で上位にくる法律事務所には、検索画面の上位になるように多額の広告宣伝費や、SEO対策費(GoogleやYahoo!検索が上位にくるような対策)を投じているところが少なくありません。
むしろ、誰もが「刑事弁護に強い」とか「刑事弁護のエキスパート」と思える弁護活動をしている弁護士がなかなか検索上位となっていない現状もあるようです。
広告表示されていたり、検索上位だからとって飛びついたりせず、実際に何人かの弁護士と話をしてみることをおすすめします。
そうとは限りません。
弁護士紹介サイトは、業者が弁護士から広告費用を得て、「刑事弁護に強い」とか「刑事弁護専門」などと掲載しているところが少なくありません。紹介されている弁護士が本当に「刑事弁護に強い」とか「刑事弁護専門」とは限りません。
弁護士を検索できる紹介サイトで、「検索上位に表示される弁護士が優れた弁護士である」というものでもありません。業者が弁護士から広告費用を得て、検索上位に表示されるようにしたり、「注力分野 刑事事件」と表示されるようにしていたりします。
弁護士紹介サイトの中には、紹介する弁護士を水増しするため、当該弁護士の許可も得ず、当該弁護士の刑事弁護の実力など全く考慮しないまま掲載しているところもあります。「口コミ」などが掲載されていても、業者の創作と思われるものもあります。
他方、刑事事件の弁護士を紹介するサイトの中には、このような現状を憂い、広告料を受け取らないだけでなく、紹介に値する刑事弁護士なのかを厳しく審査した上で紹介しているものもごく少数ながら存在しています。
なお、当事務所では、弁護士紹介サイトに広告費用を支払うことは一切しておりません。
そうとは限りません。
ホームページで「刑事弁護に強い」とか「刑事弁護専門」などとあるからといって、質の高い弁護がなされるかは分かりません。事務所も千差万別です。刑事弁護に真剣に携わっている弁護士の目から見ると、疑問符がつくような事務所も少なからずあるように思います。
他方、ホームページに「刑事弁護に強い」とか「刑事弁護専門」などとあって、実際にも、誰もが「刑事弁護に強い」とか「刑事弁護のエキスパート」と思える弁護活動をしている事務所があります。
ホームページなどの表面的なことばよりも、実際に弁護士と話をしてみることをおすすめします。
ホームページに、「顧客満足度が高い」「感謝の手紙がたくさん」「実績豊富」「ネット上での評価が高い」といった美辞麗句があっても、弁護士の力量が高いとは限りません。
そのホームページから、弁護士の刑事弁護にかける真剣さ、情熱といったものが感じられるかが、弁護士を探す参考になると思います。とくに、弁護士紹介のプロフィール欄や、弁護士が日々の弁護活動において感じたことを書いている弁護士ブログをご覧になることをおすすめします。
その上で、実際に弁護士と話をしてみるのもよいでしょう。
弁護士にとって、刑事弁護は、苦しい闘いを強いられることの多い分野です。弁護士業界では、刑事弁護には、「刑弁スピリット」が必要だと言われたりします。刑事弁護の力量向上には、真剣さと情熱をもって研鑽努力することが不可欠です。日々の弁護活動に、真剣さと情熱をもって取り組んでいる弁護士であれば、そうでない弁護士と比べて、力量がある可能性が高いといえるでしょう。
また、その弁護士が、弁護士会の研修で講師を務めているかも参考になるでしょう。弁護士を相手に講師を務めているということは、弁護士の中でも、秀でたものがあると考えられるからです。
事務所で選ぶよりも、どのような弁護士が自分の事件を担当するかが重要です。
そんなことはありません。
在籍の弁護士が多いことと、質の高い弁護がなされるかは全く別です。
在籍する弁護士が多くても、事件を担当するのは1人の弁護士であって、他の弁護士は必ずしも事件の内容を把握していないことも考えられます。むしろ、弁護士数名の事務所の方が、弁護士同士の意思疎通が密な場合もあります。弁護士が1名の事務所であっても、素晴らしい弁護活動をされる事務所もあるでしょうし、1人では難しい事件でも、他の事務所の信頼できる弁護士と共同受任することで質の高い弁護が可能でしょう。
事務所の規模よりも、どのような弁護士が自分の事件を担当するかが重要です。
そんなことはありません。
支店が多いことと、質の高い弁護がなされるかは、関係がないといっていいでしょう。
支店が多く、手広く展開している事務所だからといって、質の高い弁護がなされるとは限りません。
支店の有無や数よりも、どのような弁護士が自分の事件を担当するかが重要です。
そうとは限りません。
まず、数多くの事件を取扱ったことがあるからといって、力量があるとは限りません。たしかに、弁護士の知識・技術の向上には多くの事件を経験することは重要です。しかし、取り扱った事件から、多くを学び取り、学んだことを自分の血肉にする、という日々の研鑽努力があって初めて知識・技術の向上につながります。数多くの事件を取扱ったことがあるからといって、知識・技術の向上があるわけではありません。逆に、取り扱った事件数は多くなくても、質の高い弁護をしている弁護士は珍しくありません。
また、ホームページ上で示されている「実績」も様々です。本当に素晴らしい実績を示している事務所もあれば、弁護士の目から見ると、ごく当然の結果であって、「実績」とは言い難いものを数多く掲げている事務所もあるようです。もちろん、実際には素晴らしい実績を数多く残していながら、全く誇示しない弁護士もいます。
たしかに、国選弁護の場合、国から弁護士に支払われる報酬は著しく低額であり、その額に見合う弁護活動ということであれば、弁護活動らしい活動は何もできないと言っても過言ではありません。
しかし、刑事弁護人は依頼者のために最善の努力をすべきです。国選であれ私選であれ、それは同じであるべきです。私選なら最善の努力をするが、国選弁護人でやるときはその努力をしないという弁護士がいるとすれば、刑事弁護人として失格であろうと思います。
われわれは、優れた刑事弁護人とは、高い技術を持ち、日々の研鑽を怠らず、情熱を持って事件に真剣に取組む弁護士だと考えています。そして、そのような弁護士であれば、ひとたび刑事弁護人となれば、国選であれ私選であれ、手を抜くことはないでしょう。
逆に、私選弁護であっても、力量に問題がある弁護士もいるでしょう。
「国選弁護人か私選弁護人か」ということよりも、「弁護人が誰か」ということのほうが重要です。
刑事事件は、刑事弁護人の力量で結果が大きく異なる場合があります。残念なことですが、標準的な刑事弁護のレベルに達しているとは思えないような弁護活動の弁護士も少数ながらいるようです。また、刑事弁護人の人柄や相性も重要でしょう。
どんな弁護士が刑事弁護人になるかは、依頼者にとって重大なことが少なくありません。
国選弁護ですと、どんな弁護士に依頼するかを選ぶことができません。いったん付いた国選弁護人を他の国選弁護人に変えることもできません。
ですから、私選弁護の最大のメリットは、依頼者の意思で、刑事弁護人を選ぶことができることと、刑事弁護人を解任できるということと言えるでしょう。
また、国選弁護人は、勾留された後(逮捕された翌日~3日後)でないと付けることができません。刑事弁護は時間との勝負であり、早期の弁護活動が必要な場合は、やはり私選弁護人を選任することになります。
ほかにも、事実関係を争う事件や、複雑困難な事件の場合も私選弁護のメリットがあります。このような事件は、刑事弁護人複数で当たることが望ましい場合が多いでしょう。国選弁護の場合は、裁判員裁判などを除き、複数の弁護人が付くことはなかなか認められません。
弁護士費用は、以前は、弁護士会が定めた「報酬基準」によることになっていました。
例えば、東京弁護士会の旧報酬基準によると、事案簡明な事件を逮捕直後から第一審判決まで依頼したとして、着手金と報酬金の合計は、60万円~125万円(税別)となっていました。
現在では、弁護士会の「報酬基準」は廃止されており、弁護士費用は、事務所ごとに原則として自由に定めてよいことになっていますが、旧報酬基準の範囲で弁護士費用を定めている事務所が多いように思います。ですから、このあたりの額が相場と言えば相場と言えるかもしれません。ただ、インターネット広告を大きく行っている事務所の中には、以前の「報酬基準」に比べると相当に高額の弁護士費用を請求するところがあるようです。
神奈川法律事務所は、弁護士会の旧報酬基準を参考にしつつ、着手金と報酬金の合計で86万円(税別)(身体拘束がない事件は、着手金と報酬金の合計で76万円(税別))としました。神奈川法律事務所では、適正妥当な安心できる弁護士費用をモットーとしています。
なお、事務所によっては、接見、被害者との示談交渉、保釈などの弁護活動をオプション料金としているところがあるようです。われわれは、刑事弁護人である以上、依頼者のために必要な弁護活動は当然に行うこととしています。したがって、接見、被害者との示談交渉、保釈などの弁護活動について別途弁護士費用を請求することはありません。
そんなことはありません。
弁護士費用がいわゆる相場よりずっと高額だからといって、優れた弁護活動がなされるとは限りません。
弁護士費用が相場より高いか安いかと、刑事弁護人の力量や弁護活動の内容は、あまり関係ないと言えるでしょう。
神奈川法律事務所では、適正妥当な安心できる弁護士費用をモットーとしています。